2025年5月20日、日中韓三国協力事務局(TCS)は、中国・成都市で開催された日中韓水ユース交流セミナーに参加しました。このセミナーは、中国水利部国際経済技術協力交流センター(INTCE)によって開催されたものです。日本の国土交通省、韓国の環境部の代表者及び日中韓三国の若手専門家が出席しました。TCSからは李熙燮(イ・ヒソプ)事務局長が出席し、挨拶を行いました。
このセミナーは「多様な課題の下での水の安全保障」というテーマで開催され、3つの技術セッションと1つのユースディスカッションセッションで構成されました。李事務局長は開会式での挨拶の中で、水関連災害の発生頻度及び深刻度が増していることに言及し、SDG 6達成に向けた若者主導の連携の重要性を訴えました。また、最近の日中韓水担当大臣会合の成果と、政策、研究、将来のリーダーシップ育成に関する実践的な協力を支援するTCSの取り組みについて強調しました。
郝钊(かく・しょう)INTCE事務局長、国土交通省の丸山和基国際河川技術調整官、李承焕(イ・スンファン)韓国環境部長官からも注目すべき挨拶がありました。
セッションIでは「洪水制御と減災」を取り上げ、気候による水系への影響、スマートな洪水予測技術、地域全体の政策対応について掘り下げました。セッションIIでは、「水資源の効率的利用」をテーマとし、分水インフラなどのイノベーション、地下水モニタリング、水分野での青少年支援へのUNESCOの取り組みに注目しました。セッションIIIでは、「河川及び湖沼の生態系保護」に着目し、生態系ガバナンス、生物多様性の保全、持続可能な水路管理に関する各国の事例を取り上げました。
5月21日には、ユース代表が水に関する課題と連携についてのグループディスカッションを行い、「日中韓水ユースによる成都イニシアティブ」の採択に至りました。このイニシアティブでは、イノベーション、知識交換、インクルーシブな参加を通じた地域の水管理の強化に関する共通の目標がまとめられました。





